TPAM 東京芸術見本市
インターナショナル・ショーケース 2010

東京芸術見本市=TPAM [ティーパム] は、アーティストの作品を観客へと提供する「プレゼンター」とアーティストが集まる、舞台芸術のマーケットです。TPAMは、舞台芸術のプロフェッショナル向けマーケットですが、芝居好き、ダンスファン、音楽フリークの一般の方々にもビジターとしてご参加いただけます。参加お申し込み方法の詳細は公式サイトをご覧ください。

主催:文化庁
企画・制作:国際舞台芸術交流センター

公式ページ:インターナショナル・ショーケース 2010
お申し込み:TPAM 参加方法

会期
2010年3月1日 [月] 〜 4日 [木]
会場
東京芸術劇場 中ホール/小ホール2

音楽ショーケース:清水靖晃+渋谷慶一郎

3月1日 [月] 19:00〜20:30/東京芸術劇場 中ホール
ディレクター:國崎 晋(『サウンド&レコーディング・マガジン』編集長)

それぞれサキソフォン、ピアノという生楽器の優れた演奏者でありながら、テクノロジーを駆使してレ コーディング/ライブいずれにおいても類い希なる音響を作り続けている清水靖晃と渋谷慶一郎。2人の初顔合わせとなる今回のショーケースは、東京芸術劇 場・中ホールという空間を使っての「響きのセッション」。サキソフォンとピアノから発せられた音をもとに、デジタル・プロセッシングにより残響成分を作り だし、劇場壁面に埋め込まれているスピーカーからマルチチャンネルで送出する。サキソフォンとピアノ、生音と残響音、それぞれが混合し、音の粒子が空間に 満ちていく様子を堪能できるライブとなるであろう。

清水 靖晃/SHIMIZU Yasuaki
作曲家/サキソフォン奏者/音楽プロデューサー。1980年代はじめにマライアで活動。90年代後半にはバッハの「無伴奏チェロ組曲」に取り組んだ アルバム『チェロ・スウィーツ』が反響を呼び、『バッハ・ボックス』(97年)でレコード大賞企画賞を受賞。またテレビ、映画音楽などの制作も多数。2月 27日には、すみだトリフォニーホールにてバッハの「ゴルトベルク変奏曲」をサキソフォン、コントラバスのために編曲した作品の初演が決定している。
清水 靖晃 オフィシャルHP

渋谷 慶一郎/SHIBUYA Keiichiro
1973年生まれ。東京芸術大学作曲科卒業。2004 年にリリースした自身初のソロアルバム『ATAK000 keiichiro shibuya』は、「電子音楽の歴史のすべてを統べる完璧な作品」と評され、評価を決定的なものとした。池上高志(東京大学教授/複雑系研究)との第三項音楽は音楽と科学を横断する本格的なコラボレーションとして大きな注目を集めている。2009年に初のピアノソロ・アルバム『ATAK015 for maria』を、2010年に相対性理論とのコラボレーションによる『アワーミュージック』をリリース。
渋谷 慶一郎 オフィシャルHP

Director:國崎 晋/KUNISAKI Susumu
『サウンド&レコーディング・マガジン』編集長。ミュージシャン/プロデューサー/エンジニア向けの専門誌である同誌は、アーティストへの インタビューを通じての音楽制作方法の探求と、制作する上で必要となる技術や機材の使用法についての解説という二本の柱で構成され、プロ/アマ問わず多く のクリエイターに支持されている。

ダンス・ショーケース:Now, This is our "DANCE".

3月2日 [火] 16:30〜18:30/東京芸術劇場 小ホール2
ディレクター:桜井圭介(音楽家/ダンス批評家/吾妻橋ダンスクロッシング主宰)

今日この場所においていかにすればダンスが可能か? という視点からこの4組のアーティストを紹介することにした。彼らは何によって「今、ダンス」(Contemporary Dance)たり得ているのか? 音楽であることによって/演劇であることによって/美術であることによって/格闘であることによって、ダンスたり得ている。これは逆説ではない。ダンスと はこの場合ジャンルであるよりも身体のモード(様態)あるいはアティテュードのことだ。つまりは、"It Don't Mean A Thing If It Ain't Got That Swing" (D.E) ということである。

飴屋 法水/AMEYA Norimizu
1961年生まれ。演出家・美術家。78年状況劇場に参加。83年東京グランギニョル結成。90年代は美術活動に移行し、輸血、人工授精、感染症などをテーマとして扱い、95年ヴェネチア・ビエンナーレに参加するが、その後美術活動を停止、ペットショップ経営者として省察を続行する。2005年美術活動再開、2007年演出家活動再開。『転校生』(平田オリザ作)や『4.48サイコシス』(サラ・ケイン作)で好評を博す。

contact Gonzo/コンタクト・ゴンゾ
2006年活動開始。「contact Gonzo」とは、ユニット名であるとともに、コンタクト・インプロヴィゼーションを原点とする独自の方法論「痛みの哲学・接触の技法」の呼び名でもある。ただの殴り合いにも洗練されたダンスにも見えるパフォーマンスの模様は、大量の写真や映像を用いて即時的に発表される。また、ヘルシンキ、南京、ソウル、沖縄などでも公演、もう一つのテーマ「都市と身体の関わり」を探求している。
contact Gonzo オフィシャルブログ

捩子 ぴじん/NEJI Pijin
振付家・ダンサー。体をオブジェとして扱い、身体と事物の間に交感を引き起こすことを目論むダンス作品を制作。2004年まで大駱駝艦に在籍。2006年〜2007年、ジョセフ・ナジ振付『遊*ASOBU』に出演、アヴィニョン演劇祭をはじめ、国内外各地のツアーに参加。2008年、フランス国立オルレ アン振付センターにて『NJPJN』を発表。振付家3名と音楽家1名の「実験ユニット」での活動も展開している。
捩子 ぴじん オフィシャルHP

ライン京急[山縣太一+大谷能生]/Line Keikyu[YAMAGATA Taichi+OOTANI Yosio]
2008年秋にチェルフィッチュの山縣太一と、sim/masなどで活動する音楽家・批評家の大谷能生の2人で結成された演劇=音楽=ダンスの不定形パフォーマンス・ユニット。演劇とダンスと音楽がぐるぐる混成するコンポジションを追求する。

Director:桜井 圭介/SAKURAI Keisuke
『西麻布ダンス教室』『ダンシング・オールナイト』などの著述、『吾妻橋ダンスクロッシング』等のキュレーション、「ダンスを再発見する」レクチャー、「ダンスを発明する」ワークショップ、音楽家として振付家とのコラボレーションなど、さまざまな方法でダンスに対するオルタナティブなアプローチを行なっている。

演劇ショーケース:現代演劇の新鋭たち

3月4日 [木] 16:30〜18:30/東京芸術劇場 小ホール2
ディレクター:堤 広志(舞台評論家)

近年、ポスト・ドラマ演劇やライブ・アートと呼ばれる表現が注目されています。このショーケースでは、そうした文脈にも通じるような新鋭日本人アーティストを選出しました。彼らは、従来のナラティブなセリフ劇とは違って、演劇の根本原理を問い直しながら劇構造さえ覆すような創作を試みています。しかも、単に露悪的に「物語」を解体してみせるのではなく、演劇が本来持っているダイナミズムを信じながらイマジネイティブにシーンを展開していきます。オーディエンスに望まれるのは、アーティストの訴える主義主張の理解に努めるコンスタティブ(事実確認的)な態度ではありません。目の前に展開されるシーンをシンプルに受け止め、コミュニケートしていくパフォーマティブ (行為遂行的) な感性です。そこに、アーティストとオーディエンスが同じ時間と場所を共有するパフォーミング・アーツならでは魅力が発見できることと思います。

モデレーター

© Aoki Tsukasa

柴 幸男[ままごと]/SHIBA Yukio [mamagoto]
1982年生まれ。劇作家・演出家。劇団「ままごと」主宰、青年団演出部所属。日本大学芸術学部在学中に『ドドミノ』で「第2 回仙台劇のまち戯曲賞」受賞。日常の機微を丁寧にすくいとる戯曲と、ループやサンプリングなど演劇外の発想を持ち込んだ演出が特徴。代表作に、女の子の一生と地球の一生を重ね合わせ描いた『わが星』、全編歩き続ける芝居『あゆみ』、ラップによるミュージカル『現代口語ミュージカル「御前会議」』、一人芝居をループさせて大家族を演じる『反復かつ連続』など。
柴 幸男[ままごと] オフィシャルHP

『LOVE』 © Ishikawa Yuko

東京デスロック/Tokyo Deathlock
2001年多田淳之介を中心に創設。「俳優の現前性」を演劇の最大の魅力とし、今、劇場で起きている現象そのものをフォーカシングした演出が特徴。オリジナル作品の他、シェイクスピアなどの古典作品も多く手がける。現在は東京公演を休止し、国内他地域、海外公演を中心に活動。2008年度より埼玉県 富士見市民文化会館キラリ☆ふじみのレジデントカンパニーとしての活動を開始。2010年4月より主宰の多田淳之介は同館の芸術監督に就任する。
東京デスロック オフィシャルHP

CASTAYA Project/カステーヤ・プロジェクト
架空の演出家Enric Castaya(エンリク・カステーヤ)氏によるプロジェクト。演出家プロフィール、出演者等の情報は非公表で上演を行う。1作目『CASTAYA』で は、女優が40分間無言で立ち続け、2作目『Are You Experienced?』では、全ての観客が帰るまで上演を続けた。最新作『±0'00"(0'00"No.2)』では、俳優は登場せず字幕のみで劇空 間を構成。作品から記名性を排することで作品と観客の新たな関係を提示し、観客の「観る」という行為自体も作品の一部となっている。
CASTAYA Project オフィシャルHP

Director:堤 広志/TSUTSUMI Hiroshi
美術誌、エンターテインメント情報誌、演劇誌、戯曲誌の編集を経て、新聞・雑誌・Web などで取材・批評。パフォーミング・アーツ・マガジン『Bacchus』編集発行人。編著に『空飛ぶ雲の上団五郎一座「アチャラカ再誕生」』『現代ドイツのパフォーミングアーツ』など。